2024.09.08
【インフラマネジメント】三菱商事、欧州最大規模の蓄電システムをドイツ北部に/参画する風力発電事業のバリューアップも
2017.04.21 トピック
平成29年4月7日、三菱商事株式会社はオランダの公営エネルギー事業会社のEneco社(本社所在地:オランダ、ロッテルダム)と折半出資で設立したEnspireME(エンスパイア ミー)社を通じて、大規模蓄電システムを利用したサービスを開始すると発表した。
蓄電システムの出力規模は約5万kW、ひとつの場所に設置する蓄電システムとしては欧州で最大規模のものとなる。ドイツ北部シュレスビヒ・ホルシュタイン州ヤルデルント地区に建設する。完工予定は2017年末である。
今後、蓄電システムを活用して、予備電力市場向けサービスや再生可能エネルギー発電事業者向けの出力調整サービスをドイツ国内や周辺諸国に提供する。EnspireME社が参画するNorther(以下、「ノーザー」)洋上風力発電事業にも活用することで、発電効率の向上や系統安定化など事業価値を高めていく。
欧州では再生可能エネルギーの導入が進むものの、自然条件に左右される太陽光や風力等の再生可能エネルギーが大量に送電系統に流れ込むことから、系統の安定化が課題となっている。蓄電システムはこの現状に対する有効な解決策として期待される。
〇ノーザー洋上風力発電事業(詳細は▶コチラ)
ノーザー洋上風力発電所はベルギー沖合約23kmの北海海域に新設される。総事業費は1,500億円。1基当たり8.4MWの発電能力を有するMHI-Vestas製のタービンを44基設置する。発電容量は約37万KW(ベルギーの40万世帯分に相当)。2019年夏頃の稼働を目指し、2017年1月から建設を開始する。
*アイキャッチ画像 出典:三菱商事株式会社
【情報ソース】
・蓄電システムを利用したサービス開始について~欧州最大規模の蓄電システムの利用~、平成29年4月7日、三菱商事株式会社
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