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【実証】山梨県と技術開発参画企業10社、サントリー天然水南アルプス白州工場等でグリーン水素製造・利用の実証開始

2025.10.14 トピック


 2025年10月11日、山梨県と技術開発参画企業10社(サントリーホールディングス株式会社、東レ株式会社、東京電力ホールディングス株式会社、東京電力エナジーパートナー株式会社、カナデビア株式会社、シーメンス・エナジー株式会社、株式会社加地テック、三浦工業株式会社、ニチコン株式会社、株式会社やまなしハイドロジェンカンパニー)は、サントリー天然水南アルプス白州工場(以下、「天然水工場」)およびサントリー白州蒸留所の脱炭素化に向けた「カーボンニュートラル実現へ向けた大規模P2Gシステムによるエネルギ-需要転換・利用技術開発」に係る実証として、グリーン水素の製造及び天然水工場での利用を開始したことを発表した。

 使用されているグリーン水素製造設備の能力は16MWで、日本最大のものとなっている。カナデビアの水電解装置(6MW)とシーメンス・エナジーの水電解装置(10MW)が採用されており、固体高分子(PEM)形水電解を行う。

 当該設備を24時間365日稼働した場合、年間2,200t(2,500N㎥/h)の水素製造や16,000tのCO2排出量の削減が可能になる。実証では天然水工場で使用する熱源の一部を化石燃料(天然ガス)から水素に転換することが計画されており、製造したグリーン水素は高効率かつ低NOxの水素ボイラで使用される。

 今後2026年末までの期間で再生可能エネルギー由来の電力調達からグリーン水素での蒸気製造に至る一連のシステムについての実証が行われる予定。実証結果を踏まえ、様々な地域や場所への当該システムの展開を目指す考え。当該システムがグリーン水素の供給ハブとなり、将来的に多くの方に親しまれることを考え、今回の実証地は「グリーン水素パークー白州ー」と命名されている。

◯技術開発参画企業10社
・サントリーホールディングス株式会社:P2Gシステムの実装、水素導入による脱炭素化
・東レ株式会社:炭化水素系電解質膜
・東京電力ホールディングス株式会社:受変電設備やトータルエンジニアリング
・東京電力エナジーパートナー株式会社:電力エネルギーマネジメント
・カナデビア株式会社:水電解装置
・シーメンス・エナジー株式会社:水電解装置
・株式会社加地テック:除湿圧縮装置(1,800N㎥/h)
・三浦工業株式会社:水素ボイラ(2,000kg/h×3台)
・ニチコン株式会社:整流器(2,250kW×3台)
・株式会社やまなしハイドロジェンカンパニー

*アイキャッチ UnsplashJoseph Chanが撮影した写真

【情報ソース】
サントリー天然水南アルプス白州工場及びサントリー白州蒸溜所へのグリーン水素導入に向けた日本最大のP2Gシステムによるエネルギー需要転換実証を開始、2025年10月11日、山梨県(*サントリーホールディングス株式会社、東レ株式会社、東京電力ホールディングス株式会社、東京電力エナジーパートナー株式会社、カナデビア株式会社、シーメンス・エナジー株式会社、株式会社加地テック、三浦工業株式会社、ニチコン株式会社、株式会社やまなしハイドロジェンカンパニーとの共同リリース)

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