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【テクノロジー】ユーラスエナジーHDとニコン、風力発電の発電効率向上に向け実証実験 ニコンのリブレットフィルムを風車ブレードに装着

2024.09.29 トピック


 2024年9月24日、株式会社ユーラスエナジーホールディングス(以下、「ユーラスエナジーHD」)と株式会社ニコン(以下、「ニコン」)はニコンが開発したリブレット加工を施したフィルム(以下、「リブレットフィルム」)を使用し、風力発電の発電効率向上に向けた実証実験を開始したことを発表した。

 リブレットフィルムとは微細な溝構造が表面に加工されたフィルムで、ニコンが独自に開発したものだ。バイオミメティクス(生物模倣)の一種で、サメ肌形状によって水の抵抗が軽減されることにヒントを得て考案された。液体や流体と接触する面にリブレットフィルムを施すことにより流体の不規則な流れによる摩擦抵抗が低減され、エネルギー効率を向上させることが可能になる。リブレット加工は航空機の飛行実証実験で使用されているほか、自動車やガスタービン、風力発電機などへの適用も期待されている。

 実証実験はユーラスエナジーHDが保有・運営している「ユーラス宗谷岬ウインドファーム」(1,000kWの風車57基)で行われる。9月10日から1年間、リブレットフィルムを装着した風車を試験運転し、関連データなどの取得を行い、発電効率の向上とリブレットフィルムの装着箇所の耐久性などを確認する。

 風況条件の近い1,000kWの風車2基を3ペア選び、リブレットフィルムの有無による発電量等の比較なども行われる。リブレットフィルムを装着することで発電効率が約3%改善することが見込まれており(*)リブレットフィルムを「ユーラス宗谷岬ウインドファーム」にある57基の風車すべてに装着した場合、一般家庭の約1,710世帯相当の消費電力に相当する発電電力の増加になる。

(*)風洞試験でのニコンによる試算

*アイキャッチ 施工の様子 出典:株式会社ニコン

【情報ソース】
風力発電の発電効率向上に向けた実証実験を開始 ニコンのリブレットフィルムを風車のブレードに装着、2024年09月24日、株式会社ユーラスエナジーホールディングス
風力発電の発電効率向上に向けた実証実験にニコンのリブレットフィルムが採用、2024年9月24日、株式会社ニコン

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