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【開発】中国電力・住友重機械工業・東芝ESS・日揮グローバル、防府バイオマス発電所でBECCS実施へ 国内初の大規模商用実装

2024.09.25 事業参画・売買レポート


 2024年9月24日、中国電力株式会社(以下、「中国電力」)、住友重機械工業株式会社(以下、「住友重機械工業」)、東芝エネルギーシステムズ株式会社(以下、「東芝ESS」)、日揮グローバル株式会社(以下、「日揮グローバル」)の4社は中国電力グループが運営する防府バイオマス発電所でのCO2分離回収・液化・貯蔵・払出設備を含めたCCS設備の設計・検討に着手したことを発表した。

 当該設計・検討はネガティブエミッション技術である「BECCS」の国内初となる大規模な商用実装を防府バイオマス発電所で進めるというものである。BECCS(Bioenergy with Carbon dioxide Capture and Storage)はバイオマスの燃焼により発生したCO2を回収・貯留することで大気中のCO2を削減する技術だ。

 防府バイオマス発電所は中国電力グループのエネルギア・パワー山口株式会社が運営している。当該発電所で使用される燃料は約45%が石炭、残りの約55%が木質系バイオマスとなっているが、当該設計・検討では同発電所で排出するCO2の80%に相当する約50万t-CO2/年を回収できるよう設計し、石炭由来のCO2だけでなく、バイオマス燃焼によるCO2も回収・貯留する形を目指す。当該設計・検討は2025年2月末まで行い、2030年頃までにCCS設備の導入を行う予定。

 当該設計・検討では、中国電力はこれまでの発電設備の計画・設計・運用の知見を活かして基本計画の策定と全体の取りまとめを行う。住友重機械工業は既存の発電設備の改造を含めたCO2分離回収プロセス全体の構成に係る設計・検討を、東芝ESSは分離回収設備の設計・検討を、日揮グローバルはCO2液化・貯蔵・払出設備等の設計・検討を行う。

*アイキャッチ 防府バイオマス発電所の外観 中国電力株式会社

【情報ソース】
「ネガティブエミッション技術」の国内初となる大規模な商用実装について~防府バイオマス発電所へのCCS設備の設計・検討に着手~(*PDFファイルが開きます、908KB)、2024年9月24日、中国電力株式会社(*住友重機械工業株式会社、東芝エネルギーシステムズ株式会社、日揮グローバル株式会社との共同リリース)

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