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【開発】丸紅、チリ北部の銅鉱山(チュキカマタ鉱山等)向け造水・送水事業で長期売水契約締結 3月27日から工事に着工

2023.04.09 事業参画・売買レポート


 2023年3月29日、丸紅株式会社(以下、「丸紅」)はチリ共和国(以下、「チリ」)で事業参画しているチリ・国営銅公社(以下、「CODELCO」)向け造水・送水事業において、長期売水契約をCODELCOとの間で締結したことを発表した。2023年3月8日には融資契約を締結し、3月27日に工事着工したことも発表されている。

 当該事業はチリ北部に位置する第2州沿岸部のトコピージャ市の南に海水淡水化プラント、沿岸部から内陸約160km・標高約3,000mに位置する銅鉱山エリアまでの高圧送水パイプライン・ポンプ場、大型貯水槽、各鉱山向け配水パイプライン、架空送電ラインや変電所を建設し、完工後20年間にわたって運営するものだ。チリ初の逆浸透膜(RO膜)方式の大型海水淡水化・送水事業になる。加えて、複数の大型鉱山に効率的に送水する大型共用インフラ事業も同国では初のこと。

 CODELCOは競争力の高い優良な銅鉱山・設備を複数保有し、世界の銅生産量のうち約10%のシェアを持つが、当該事業ではCODELCOによる銅生産の約半分を占めるチリ北部三大鉱山のラドミロトミッチ鉱山、チュキカマタ鉱山、ミニストロアレス鉱山への造水・給水を行う。造水容量は日量約7万トンで、将来的には日量約17万トンまで拡張する計画になっている。

 丸紅はチリの大手送電事業者のTranselec Holdings Rentas Limitada(以下、「Transelec」)とともに設立した特別目的会社を通じて事業に参画する。Transelecはチリ国内で69箇所の変電所、総距離1万km超の高圧送電網を保有するチリ最大の送電事業者で、チリ国民の約90%をカバーしている。

 事業への融資は協調融資によるプロジェクトファイナンスの形がとられており、参加金融機関は株式会社みずほ銀行、農林中央金庫、株式会社三菱UFJ銀行、株式会社三井住友銀行、三井住友信託銀行株式会社、株式会社SBI新生銀行、スペイン王国のBANCO BILBAO VIZCAYA ARGENTARIA, S.A. 、BANCO SANTANDER、フランス共和国のCREDIT AGRICOLE CORPORATE AND INVESTMENT BANK、SOCIETE GENERALE、 イタリア共和国のINTESA SANPAOLO S.P.A.、 ドイツ連邦共和国のKFW IPEX-BANK GMBH、大韓民国のTHE KOREA DEVELOPMENT BANKとなっている。

*アイキャッチ UnsplashAlex Wolowieckiが撮影した写真

【情報ソース】
チリ共和国・国営銅公社向け造水・送水事業の長期売水契約に関する融資契約締結ならびに着工について、2023年03月29日、丸紅株式会社

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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