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【クリーン水素】Jパワーと住友商事、豪州ビクトリア州でガス化褐炭を用いたクリーン水素製造の事業化検討

2023.03.12 トピック


 2023年3月8日、電源開発株式会社(以下、「Jパワー」)と住友商事株式会社(以下、「住友商事」)は豪州ビクトリア州ラトロブバレーにおいてガス化褐炭を用いたクリーン水素製造事業の共同検討について覚書を締結したことを発表した。

 当該事業は豪州ビクトリア州ラトロブバレーにおいて、褐炭をガス化することに加えて、CO2を分離・回収技術を組み合わせた形でクリーン水素製造を行うものだ。水素は粉砕した褐炭に酸素と熱を加えて蒸し焼きにすることでガス化し、水素以外のガス成分を取り除く形で作り出す。

 製造したクリーン水素は豪州域内での利活用のほか、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「グリーンイノベーション基金事業」として採択されている「液化水素サプライチェーンの商用化実証」との連携も検討する。

 「液化水素サプライチェーンの商用化実証」は水素の調達・液化・出荷・海上輸送・受入までの一貫した国際間の大規模液化水素サプライチェーン実証を行うもので、受託者は日本水素エネルギー株式会社、岩谷産業株式会社、ENEOS株式会社。3月3日のAZEC官民投資フォーラムでは西村康稔経済産業大臣、NEDO石塚博昭NEDO理事長、豪州マクアリスター気候変動・エネルギー補佐大臣、豪州ヘイハースト駐日大使、豪州ビクトリア州政府パラス財務大臣の立ち会いの下、日豪間で当該水素サプライチェーン構築を進展させることについての協力覚書が締結されている。

 褐炭は水分や不純物を多く含む石炭で、品質の低さに起因して発電効率や輸送効率が悪いことから炭鉱付近での発電などに利用方法が限られている。国際的には取引されておらず未利用エネルギーの一つと位置づけられている。豪州のビクトリア州には褐炭が豊富に存在していると見られており、新しいエネルギー資源として期待が高まっている。

*アイキャッチ UnsplashSigmundが撮影した写真

【情報ソース】
豪州ビクトリア州においてガス化褐炭を用いたクリーン水素製造の事業化を検討します、2023年3月8日、電源開発株式会社(*住友商事株式会社との共同リリース)

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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