【売買】Jパワー、フィリピン・ミンダナオ島の2つの水力発電事業に参画

2022.12.21 事業参画・売買レポート


 2022年12月19日、電源開発株式会社(以下、「Jパワー」)はフィリピン共和国(以下、「フィリピン」)ミンダナオ島における水力発電事業に参画することを発表した。

 Jパワーはフィリピンの発電事業会社であるMarkham Resources Corporation(以下、「MRC社」)が全株式を保有するLake Mainit Hydro Holdings Corporation(以下、「LMHHC社」)および株式の95%を保有するBukidnon Hydro Energy Corporation(以下、「BHEC社」)の株式を、それぞれ40%取得し事業参画する。

 LMHHC社はMRC社が全株式を保有するAgusan Power Corporationを通じて、ミンダナオ島北部の北アグサン州でLake Mainit(レイクマイニット)水力発電所を建設している。流れ込み式の水力発電所となる計画で、出力は25,000kW(8,333kW×3台)。商業運転開始は2023年1月を予定しており、発電した電力はANECO社(北アグサン州電化協同組合)に25年に亘って売電する。Jパワー参画後のLMHHC社の株主はMRC社(60%)、Jパワー(40%)となる(*カッコ内の数字は出資比率)。

 BHEC社はミンダナオ島北部のブギドノン州でBulanog Batang(ブラノグバタン)水力発電所の開発を現在進めている。こちらも流れ込み式の水力発電所となる計画で、出力は33,500kWを予定している。商業運転開始は2027年中を予定しており、売電先は現時点では未定となっている。Jパワー参画後のBHEC社の株主はMRC社(55%)、Jパワー(40%)、NHPC社(北部ミンダナオ電化共同組合連合の100%子会社)(5%)となる(*カッコ内の数字は出資比率)。

 MRC社はフィリピンで2014年に設立された再生可能エネルギーの開発・運営を行っている発電事業会社だ。フィリピンで水産業を主とするFrabelle社とTSP Marine社が共同設立した。MRC社は現在、水力発電事業を6件(稼働済み3件、建設中3件)、ディーゼル発電事業を1件(稼働済み)保有している。

*アイキャッチ 建設中のレイクマイニット水力発電所 出典:電源開発株式会社

【情報ソース】
フィリピン共和国ミンダナオ島水力発電事業に参画します、2022年12月19日、電源開発株式会社

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