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【実証】日立造船、モルディブで太陽光発電と蓄電池を用いた海水淡水化システムの実証

2022.11.16 トピック


 2022年11月9日、日立造船株式会社(以下、「日立造船」)は環境省が公募していた令和4年度コ・イノベーションによる脱炭素技術創出・普及事業において、同社が提案していた「モルディブ国における太陽光発電とNAS蓄電池を用いた脱炭素型海水淡水化システムの実証」が採択されたことを発表した。

 当該実証はモルディブ国のガルヒファルフ島において、太陽光発電による電力で海水を淡水化し、上水として供給することを検証するものだ。雨季などの日射量不足になる時は蓄電池を活用する。これまでディーゼル発電で逆浸透膜法海水淡水化装置(以下、「RO」)を稼働して行っている海水淡水化を、脱炭素型の海水淡水化事業に転換するための検証になる。

 電源のない島でも使えるようグリッド接続のない独立運転に対応したエネルギーマネジメントシステムを構築することが目標となっており、蓄電池の温度管理の自動化や蓄電池残量に応じたROの自律的な運転などについて確認を進める。システムのモニタリングは日本から行う方針。実施期間は2022年10月から2024年1月末の予定となっている。

 今後、日立造船は脱炭素型海水淡水化事業について、現地企業とSPC設立などを進め、2024年には1件受注(JCM設備補助事業)し、2026年までに累計10件の受注を目指す考え。

 モルディブ国はインド洋にある島嶼国であり、気候変動や津波等の自然災害に対して脆弱性を持っており、海面上昇による国土消失の危険性も指摘されている。そのような脅威を踏まえ、現在のモルディブではGHG排出をなくす取り組みが積極的に行われており、複数の太陽光発電事業等が進んでいる。

*アイキャッチ UnsplashAbdulla Faizが撮影した写真 

【情報ソース】
モルディブ国における太陽光発電とNAS蓄電池を用いた脱炭素型海水淡水化システムの実証が、環境省の「コ・イノベーションによる脱炭素技術創出・普及事業」に採択(*PDFファイルが開きます、369KB)、2022年11月9日、日立造船株式会社

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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