【開発】関西電力とオリックス、和歌山県紀の川市で蓄電所事業

2022.07.20 事業参画・売買レポート


 2022年7月14日、関西電力株式会社(以下、「関西電力」)とオリックス株式会社(以下、「オリックス」)は共同で「紀の川蓄電所合同会社」を設立し、和歌山県紀の川市で蓄電所事業を行うことを発表した。

 当該事業は関西電力送配電株式会社の紀の川変電所の敷地内に、蓄電所を建設し運営を行うものである。定格出力48MW、定格容量113MWh(*)の大型の系統用蓄電池(リチウムイオン電池)を設置し、電力の余剰時には充電し、不足時には放電することで電力供給量の調整を行う。2022年8月に蓄電所の建設に着手し、2024年の事業開始を目指す。

(*)プレス記事より引用
定格出力は瞬間的な出力の大きさ、定格容量は放電可能な持続時間を意味します。1日1サイクルの充放電をした場合、一般家庭約1.3万世帯の1日の使用量に相当します。

 紀の川蓄電所合同会社は関西電力とオリックスの折半出資で設立されている。関西電力は蓄電池の運用、オリックスは蓄電池の保守・メンテナンスやアセットマネジメントを行う方針だ。

 国内では再生可能エネルギーの導入拡大が進んでいるが、日射量や風況といった天候条件によって発電量が変動しやすい。蓄電池は発電量の変動に対応する調整力があり、発電量の不足や電力需給のひっ迫する状況に対応し電力需給の安定化に寄与するものとして期待されている。関西電力とオリックスは当該事業を通じて、電力レジリエンスを強化し、再生可能エネルギーの更なる導入加速を進めたい考えだ。

*アイキャッチ 蓄電所イメージ 出典:オリックス株式会社

【情報ソース】
オリックスと蓄電所事業へ参入~電力需給の安定および再生可能エネルギーの導入加速を目指して~(*PDFファイルが開きます、291KB)、2022年7月14日、関西電力株式会社
関西電力との共同事業、2024年に運転開始 蓄電所事業に参入~1.3万世帯分の充放電が可能、電力レジリエンスを強化~、2022年07月14日、オリックス株式会社

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