【投資】三井住友信託銀行、2つの森林ファンドに出資

2022.03.23 インフラファンド動向


 2022年3月7日、三井住友信託銀行株式会社(以下、「三井住友信託銀行」)は森林や農地を投資対象とする2つのファンドへ出資したことを発表した。三井住友信託銀行が森林や森林・農地ファンドへ投資するのは初のこと。

 三井住友信託銀行出資したファンドはHancock Timberland and Farmlan Fund(以下、「HTFF」)とNew Forests Tropical Asia Forest Fund 2(以下、「TAFF2」)だ。それぞれ、2021年7月、2022年3月に出資契約を締結している。

 HTFFは業界最大規模の運用額を誇るManulife Investment management Timberland and Agriculture Inc.(以下、「MIMTA」)によって運用されている森林農地ファンド。投資対象は米国、豪州、南米といった森林・農地アセットで、グローバルに分散投資が進められていることが特徴だ。

 TAFF2は豪州を拠点にしているNew Forests Asia (Singapore) Pte. Ltd.(以下、「NF」)によって運用されており、主な投資対象は東南アジアの森林だ。政府系金融機関やソブリンウェルスファンドといった公共性の高い資金と民間企業の資金の両方を活用するブレンドファイナンスの手法を採りながら、気候変動対策や生物多様性の保護なども考慮した森林投資を行っている。

 三井住友信託銀行は今回のファンドへの出資を通じて知見を獲得し、顧客の森林アセットや排出権などの森林に関するアセットに係る課題に対してソリューション提供を行う方針。加えて、今後も社会へのインパクト評価に基づいた投資を進め、脱炭素や各種インフラ等の分野を念頭に、社会課題解決に資する事業や企業に投資を行う考えだ。2030年までに累計5,000億円の投資を実施することに加えて、当該投資を呼び水に機関投資家の資金を募って2.5兆円の投資規模としていく計画となっている。

*アイキャッチ Photo by Enguerrand Blanchy on Unsplash 

【情報ソース】
森林ファンドへの出資について(*PDFファイルが開きます、229KB)、2022年3月7日、三井住友信託銀行株式会社

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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