【開発】東京電力パワーグリッド、英国トライトンノール洋上風力発電所の送電事業の優先交渉権獲得

2021.11.05 事業参画・売買レポート


 2021年11月1日、東京電力パワーグリッド株式会社(以下、「東京電力パワーグリッド」)は英国のインフラファンドであるエクイティックス社と共同で、英国のトライトンノール洋上風力発電所における送電線の保守・運営事業に係る優先交渉権を獲得したことを発表した。東京電力パワーグリッドが海外の送電事業へ出資参画するのは初のこと。

 トライトンノール洋上風力発電所は英国イングランド東部リンカンシャーの沖合約32kmの位置にある。発電出力は約86万kW、MHI Vestas社製の9.5MW大型洋上風力発電機を90基使用して発電する。日本からは電源開発株式会社や関西電力株式会社が参画しており、現在、2022年の商業運転開始を目指して開発が進められている。

(送電事業概要 出典:東京電力パワーグリッド株式会社)

 当該事業はトライトンノール洋上風力発電所に係る海底・地上(地中)送電線や付随する洋上・陸上変電設備(資産価値約865億円)の所有権や運営権を取得し、運転開始後の保守・運営を行うというものだ。今後、英国規制機関や洋上風力発電所の開発事業者などとの交渉や契約を経て、2022年春頃を目途に設備の移管が行われる予定だ。事業期間は設備移管後から23年間。

 当該事業は東京電力パワーグリッドとエクイティックスが出資する洋上風力送電事業会社が行う。事業会社への出資比率は東京パワーグリッドが20%、エクイティックスが80%となっている。

*アイキャッチ Photo by Brady Bellini on Unsplash 

【情報ソース】
英国トライトンノール洋上風力発電所の送電事業の優先交渉権獲得について、2021年11月1日、東京電力パワーグリッド株式会社

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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