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【ファンド】大和リアル・大和エナジー、稼働済み太陽光発電事業を投資対象とする私募ファンドを組成/キャピタル・リサイクリングの推進へ

2021.09.20 インフラファンド動向


 2021年9月3日、大和リアル・エステート・アセット・マネジメント株式会社(以下、「大和リアル」)はブラウンフィールドの太陽光発電事業への投資に特化した私募ファンド「DSREFコア・アマテラス投資事業有限責任組合」(以下、「当該ファンド」)を組成したことを発表した。

(スキーム図 出典:大和リアル・エステート・アセット・マネジメント株式会社

 当該ファンドの総額は約160億円、運用期間は約20年間(組合契約の効力発生日2021年8月17日~2041年8月末)としている。大和リアルは当該ファンドのファンドマネージャーとして、無限責任組合員(合同会社DS再生可能エネルギーファンドマネジメント)より投資一任業務を受託し取り組む。加えて、組み入れられた資産の過半に対してもアセット・マネジメント業務を行う。

 当該ファンドは年金基金や生命保険会社を含む複数の国内機関投資家(有限責任組合員)から総額約160億円の出資約束を受けており、有限責任組合員からの資金調達分についてはグリーンファイナンス・フレームワークが策定されている。当該フレームワークは株式会社日本格付研究所からグリーンファイナンス・フレームワーク評価の最高ランク「Green1(F)」を得ており、組合員によるファンドへの出資についてもグリーンエクイティ評価の最高ランク「Green1」を取得している。

 大和リアルは大和エナジー・インフラ株式会社(以下、「大和エナジー」)との間で、パイプラインサポート契約を締結しており、今後3年間で大和エナジーの運用資産を当該ファンドに順次組み入れる方針だ。原則として、1年以上の稼働実績のある太陽光発電所(11物件、出力合計約219MW相当)に対して、運営する発電事業者への匿名組合出資を行う。初回の組入物件として、2021年9月末日までに宮城県栗原市の発電出力(パネル出力)約29MWの太陽光発電所(第1発電所は218年10月に、第2発電所は2019年11月に運転開始。)に出資を行う予定となっている。

 今回のファンド組成を含めた一連の取組は大和エナジーの投融資機能と大和リアルのインフラアセット・マネジメント機能を活用し、再生可能エネルギー分野においてキャピタル・リサイクリングモデルを進展させるものとなっている。大和証券グループでは中期経営計画「”Passion for the Best”2023」の基本方針において「ハイブリッド戦略による新たな資金循環の確立」を掲げている。キャピタル・リサイクリングモデルを強みに、再生可能エネルギー・インフラ分野に対して投資の好循環を作り出すことに加えて、高まる再生可能エネルギー分野の投資ニーズに対して投資機会の提供拡大を進める考えだ。

*アイキャッチ  初回組入物件である宮城栗原市の太陽光発電所
出典:大和リアル・エステート・アセット・マネジメント株式会社

【情報ソース】
「太陽光私募コアファンド」組成のお知らせ~再生可能エネルギー分野におけるキャピタル・リサイクリングモデルの進展~(*PDFファイルが開きます、2,597KB)、2021年9月3日、株式会社大和証券グループ本社(*大和エナジー・インフラ株式会社、大和リアル・エステート・アセット・マネジメント株式会社との共同リリース)

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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