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【戦略】千代田化工建設・三菱商事、ロッテルダム港湾公社等と水素サプライチェーンの構築に向け覚書締結

2021.07.31 トピック


 2021年7月30日、千代田化工建設株式会社(以下、「千代田化工建設」)と三菱商事株式会社(以下、「三菱商事」)はオランダ王国のロッテルダム港湾公社(Port of Rotterdam Authority、以下、「POR」)及びクーレターミナル(Koole Terminals)社に千代田化工建設、三菱商事を含めた4社で、千代田加工建設の水素貯蔵・輸送技術(SPERA水素™)(*1)を活用したロッテルダム港への水素輸入による国際間サプライチェーン構築に関する共同調査実施に関する覚書を締結したことを発表した。

(千代田化工建設のSPERA水素システム 出典:千代田化工建設株式会社)

(*1)プレス記事より引用
SPERA水素:トルエンに水素を反応させてメチルシクロヘキサン(MCH)に転換、このMCHの状態で水素を貯蔵・輸送する技術。トルエン、MCHともに常温・常圧で液体状態での運搬が可能。

 千代田化工建設の水素貯蔵・輸送技術(SPERA水素)はNEDO助成事業として「国際間水素サプライチェーン実証」(実施:AHEAD(次世代水素エネルギーチェーン技術研究組合))が行われており、ブルネイ・ダルサラーム国と日本・川崎市の間において、水素を大量かつ安全に貯蔵・運搬できることが確認されている。加えて、当該実証ではSPERA水素®技術を用いた水素サプライチェーンの商業規模へのスケールアップが可能であることも確認されており、コスト低減や2020年代半ばでの準商用化に向けた取組が進められている。

 当該実証完了を経て、千代田化工建設の水素貯蔵・輸送技術(SPERA水素)の導入や事業機会に関心が高かったPORやクーレターミナル社と協議を重ね、今回の覚書締結に至っている。今後は覚書に基づいて、千代田化工建設はSPERA水素技術を中心としたエンジニアリングや技術検討を行い、三菱商事は水素サプライチェーン事業の構築における商務面を主導する。

 PORは2020年5月に水素マスタープランを公表しており、北西ヨーロッパのグリーン水素(Green-H2)のサプライチェーン構築を促進し、水素輸入のハブになることを目指している。ロッテルダム港において2050年までに年間2,000万トンの水素を取り扱うことを目標に掲げており、まずは2025年に10万~20万トン、2030年には30~40万トンの水素取扱量を目指して取組を進めている。

*アイキャッチ 出典:千代田化工建設株式会社

【情報ソース】
オランダ、ロッテルダム港へのSPERA水素™による商業規模水素輸入に向けた検討の覚書を締結(*PDFファイルが開きます、386KB)、2021年7月30日、千代田化工建設株式会社
ロッテルダム港湾公社、クーレターミナル社、千代田化工建設株式会社とオランダ王国の商業規模水素輸入に向けた共同調査に関する覚書を締結、2021年7月30日、三菱商事株式会社

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