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【稼働】三菱商事・成田国際空港・日本空港ビル・JALUX、モンゴル・新ウランバートル空港の運営開始

2021.07.04 コンセッション


 2021年7月2日、三菱商事株式会社(以下、「三菱商事」)、成田国際空港株式会社(以下、「NAA」)、日本空港ビルデング株式会社(以下、「日本空港ビル」)、株式会社JALUX(以下、「JALUX」)の4社はモンゴル国政府との合弁で設立したNew Ulaanbaatar International Airport LLC(以下、「NUBIA社」)を通じて、新ウランバートル国際空港の運営を開始したことを発表した。

 当該事業は新たに建設された新ウランバートル国際空港を今後15年間に亘って運営するというものだ。新空港の運営は、国内外において空港事業含めインフラプロジェクトの実績が豊富な三菱商事、日本の2大空港である成田国際空港を運営するNAAと羽田空港の旅客ターミナルを運営する日本空港ビル、国内外の空港におけるリテール事業や海外での空港運営実績もあるJALUXの4社の知見を融合した形で行われる。

 三菱商事など4社は特別目的会社Japan Airport Management LLC(以下、「JAM社」)を設立し、NUBIA社に出資参画している。NUBIA社の出資比率はJAM社が51%、モンゴル国政府出資による特別目的会社Khushigiin Khundii Airport,State Owned LLCが49%。

 NUBIA社は2019年7月にモンゴル国政府国家開発庁との間で事業権契約を締結し、2020年上期中の運営開始を目指して、新空港における供用準備作業や現在のチンギスハーン国際空港(以下、「現空港」)から新空港への移転作業を行っていた。新型コロナウィルス感染拡大への考慮もあり供用開始は1年ほど遅れたが、モンゴル国の政治・経済の重要拠点である首都ウランバートルを中心に中長期的な成長が見込まれていることから、将来的な航空需要(*は高まる見通しである。今後は各社の強みを生かし、安全・安心と快適性を最優先した運営を目指し、航空路線や便数の拡大、魅力ある商業施設の整備等を通じて、空港のサービスレベルと収益力の向上を図る方針だ。

(*)
コロナ禍となる2019年以前は、モンゴル国の航空需要は増加傾向にあった。2005年には47万人であった現空港の年間旅客数は2012年には110万人まで増加、2018年には142万人(前年比14%増、国際線102万人/国内線42万人)まで伸ばしている。背景には豊富な地下資源や畜産資源に対する投資拡大等がある。

 新ウランバートル国際空港はウランバートル市の南西約50kmに位置するモンゴル国トゥブ県フシグト谷にある。現空港は敷地南側と東側が山に囲まれており、滑走路の片側からしか離着陸ができないという地理的制約があり、風向き等の気象条件によっては運用も制限を受けるという状況であった。このような課題を解決し、首都空港としての安全性・信頼性の改善や利便性の向上を図ることを目的に、日本政府よりモンゴル国政府に供与された円借款を資金として新ウランバートル国際空港の建設が進められた。

*アイキャッチ 出典:三菱商事株式会社

【情報ソース】
モンゴル国新ウランバートル国際空港の運営開始について、2021年7月2日、三菱商事株式会社

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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