【コラム】(財務モデリングの最先端)第31回 Sカーブ理論を用いたCAPEXモデリング①

2021.02.19 連載コラム

ナレッジパートナー:吉村 翔


石油・ガス採掘プロジェクトなどの財務モデルにおいて、Capex(設備投資)スケジュールをモデル化するために用いられる一般的な理論の一つにSカーブ理論がある。なお、LNG価格の契約などに用いられる価格決定式についてもSカーブと表現することがあるが、ここではあくまでもCapexに関する議論であることに留意されたい。

プロジェクトフェーズを大まかに4つに分けた際、一般的な各フェーズにおけるCapexの負担比率を例として下図に示している。

フィージビリティスタディ(FS)では最小限のリソース投入にて検討を実施、FEEDでは約1年に及ぶ詳細設計が行われるため相当の人的工数が要求される。多くのケースではこのタイミングで最終投資意思決定(FID)を実施する。なぜなら、大部分のCapexは、次のEPCフェーズにて投下されるためである。EPCフェーズが80%-90%完了したタイミングで試運転による生産が行われるが、こちらも投下するCapexとしては限定的である。

上記のCapexスケジュールを累積曲線で表すと以下のようなS字を示すため、Sカーブ理論と呼ばれている。

次稿では、このSカーブ理論を財務モデルに表現するため、必要なパラメータや関数について紹介したい。

東京モデリングアソシエイツ株式会社
マネージングディレクター
吉村 翔

*アイキャッチ フォトZbynek BurivalUnsplash

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