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【書籍案内】『 フィンランド公共図書館 躍進の秘密 』(新評論)

2020.12.09 書籍案内


書籍名 : フィンランド公共図書館 躍進の秘密
著者名 : 吉田 右子、小泉 公乃、坂田ヘントネン亜希(著)

発行所 : 新評論
版 型 : 四六判上製

ページ : 260ページ
価格(税別) : 2,750円
発行年月 : 2019年11月14日    ISBNコード : 978-4-7948-1139-4

〇内容紹介

社会的平等とそれを支える強靭な文化保障制度を誇る北欧の小国。
各地の公共図書館の事例からその秘密に迫る魅惑の図書館文化論

この一〇年間で、公共図書館を取り巻く状況は世界的に悪化していると言える。新自由主義の影響は国を問わず深刻なものとなり、公共サービスに関しても市場価値が最優先され、弱体の一途を辿っている。そんな状況のなか、公共図書館がとびきり元気な国がある。それがフィンランドである。世界一意欲的に使われているフィンランド公共図書館、その秘密はいったいどこにあるのだろうか。

確実に言えることは、フィンランド社会の目標である平等の達成に、公共図書館が直接結び付いているということである。公共図書館は、すべての住民に情報と文化へのアクセスを保障する公共機関である。フィンランドではすべての自治体に公共図書館があるため、情報と文化へのアクセスが文字通り一〇〇パーセント保障されている。また、公共図書館は切れ目のない生涯学習を約束する場所ともなっている。無料の公共図書館があることで、人は学びたいときに躊躇せずに学びを再開することができるのだ。このような背景もあって、フィンランド公共図書館は伝統に安住することなく、新たな挑戦を恐れずに前に進み続けている。

世界大戦や大国との関係に翻弄され厳しい自然環境のなかで経済的に貧しかったフィンランドが、公共図書館をはじめとする強靭な文化保障制度を作り上げるまでには長い年月がかかっている。決して平坦ではない道のりがゆえに、培われた創造的な文化がフィンランドの公共図書館にも根付き、市民とともに革新的なサービスを追求し続けてきた。その結果、「情報と文化へのアクセスの保障による社会的平等の実現」、「切れ目のない生涯学習への約束」、「既成概念に捉われない革新的サービスの創造」が、フィンランド公共図書館の躍進の秘密となった。

映画『ニューヨーク公共図書館』(二〇一九年)で表現された公共図書館以上のものがフィンランドにはある。そのことを紙上で確認していただきたい。(よしだ・ゆうこ)

〇主な目次

 第1章 フィンランドの社会と公共図書館
第2章 市民とともに起こす公共図書館革命―市民の夢のオーディ図書館
第3章 すべての住民サービスを「一つの屋根の下で」―イソ・オメナ図書館
第4章 メディアも目が離せないほど元気すぎるカッリオ図書館
第5章 出会いのエントレッセ図書館
第6章 図書館らしさにこだわり、サステイナビリティを追求するムンキニエミ図書館
第7章 公立学校の図書館と公共図書館の一体型モデル―サウナラハティ図書館とカウクラハティ図書館
第8章 住民が自然に集まる図書館は元食料品店―ポフヨイスハーガ図書館
第9章 伝統に安住せず、挑戦を恐れずに前へと進む
終章 どこに住んでいても図書館サービスは平等―地方の公共図書館

購入や詳細な内容の確認は下記リンク先でできます。
 『 フィンランド公共図書館 躍進の秘密 』- (新評論)

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