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【インフラマネジメント】JパワーとKDDI、ドローン使い風車を自動点検

2020.10.10 トピック


 2020年10月7日、電源開発株式会社(以下、「Jパワー」)とKDDI株式会社(以下、「KDDI」)はドローンを用いた風力発電機の自動点検についての実証試験を行ったと発表した。

 実証試験はJパワーが保有する苫前ウィンビラ発電所や他2ヶ所で行われた。期間2020年9月1日から9月30日の1ヶ月。オートフライ機能を搭載したドローンを使用して風車のブレード(羽部分)を撮影し、その後クラウドサーバーにアップロードした画像データの解析を行って損傷部の識別をした。

 ドローンはブレード中心位置から自律飛行し、停止させた風車のブレードに沿って自動撮影を行うことが可能だ。1枚あたり4方向から一度に撮影する。オートフライ機能はドローンベース社製のオートフライソフトをドローンに搭載させることで可能になり、点検者は簡単な設定を行えばよく、高度な操作技術を持つ必要はない。

 実証試験の結果、1基あたり約20分程度で撮影することができ、従来の点検手法より10分の1程度に時間短縮できた。オートフライ機能によって風力発電機全体(ブレードやタワー等)を漏れなく撮影でき、撮影された写真も高精細で、画像解析ソフトによる損傷箇所の解析もできた。

 風力発電機のブレード点検は特殊な高所作業であり、技能を有する人員が限られていることに加えて、点検作業も風の吹かない夏期に集中することが多く人員確保の段階で課題もあった。今回の実証試験では従来の高所作業による外観点検の代替性の検証ができたとしており、JパワーとKDDIは当該点検の実用化に向けた検討を継続させる方針。

 今後はドローンやLPWAなどを使ったDX(デジタルトランスフォーメーション)による保全業務の高度化を推進し、ドローンや各種センサーが取得したデータを集積・分析・可視化するデータプラットホームを構築する考え。

*アイキャッチ 出典:KDDI株式会社

【情報ソース】
JパワーとKDDI、ドローンを用いた風力発電設備の自動点検の有効性を実証~ブレードに沿って自律飛行が可能なオートフライトソフトを用いて、点検作業の利便性を確保~、2020年10月7日、電源開発株式会社(*KDDI株式会社との共同リリース)

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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