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【開発】長大・自然電力など、フィリピン共和国ミンダナオ島で風力発電事業(33MW)に着手/プロジェクト全体150MWの第一フェーズ

2020.05.16 事業参画・売買レポート


 2020年05月11日、株式会社長大(以下、「長大」)や自然電力株式会社(以下、「自然電力」)はフィリピン共和国(以下、「比国」)ミンダナオ島カラガ地域で出力33MWの風力発電プロジェクトに本格的に着手することを発表した。

 プロジェクト名称は「ミンダナオ島カラガ地域33MW風力発電プロジェクト」。プロジェクトは全体として150MWの出力規模で予定されており、当該プロジェクトはその第1フェーズにあたる。

 開発を進めるのは長大が代表事業者となっている国際コンソーシアム「Caraga Wind Project Consortium」だ。自然電力も共同事業者として参画しており、ミンダナオ島の建設会社エクイパルコ・コンストラクション社(EPCC)、エクイパルコ・ホールディングス社(EPHC社)、事業SPCのカラガ・ウィンド・エナジー社(CWEC社)(*)も参画している。

(*)CWEC社の株主は長大、自然電力、EPCC社EPHC社

 当該プロジェクトは比国ミンダナオ島カラガ地域において、4.2MW級の風車タービンを8基設置し、合計33MWの風力発電所を建設・操業するものである。立地予定地域は年平均で約7.1m/sと良好な風況であり、想定年間発電量は約77GWhを見込んでいる。発電した電力は地域電力を所管する北アグサン州電力組合へ売電する。

 当該プロジェクトは環境省「2019年度(平成31年度)から2021年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(二国間クレジット制度資金支援事業のうち設備補助事業)」の採択事業にも選定されている。2019年 (平成31) 年4月5日(金)~11月29日(金)に公募が行われ、書面審査やヒアリングによる二次審査を経て、2020年1月24日に採択された。CO2排出量が年間35,350 t-CO2/年 削減見込みである点が評価されている。

 比国ミンダナオ島カラガ地域では経済成長や人口増加を背景に国内の電力需要が拡大している一方で、地域内の発電施設が極めて少なく、ピーク時電力需要(250~300MW)を満たすために他地域の石炭火力発電所から長距離送電して賄われているのが現状だ。今回の風力発電所は地域リソース由来のベースロード電源としても期待が寄せられている。

*アイキャッチ 風況観測機器設置の様子 出典:自然電力株式会社

【情報ソース】
フィリピン国ミンダナオ島で初の風力発電に着手(環境省JCM設備補助事業により開発を促進)、2020年5月11日、株式会社長大
フィリピン共和国ミンダナオ島カラガ地域での風力発電開発事業 環境省公募事業における共同提案採択のお知らせ、2020年05月11日、自然電力株式会社

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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