【売買】エムジーリース、チリ第3位水道会社の持分50%を取得/INCJから

2020.04.15 事業参画・売買レポート


 2020年4月14日、株式会社INCJ(以下、「INCJ」)は同社が所有するチリ共和国の水道会社Aguas Nuevas S.A.(以下、「アグアス・ヌエバス社」)の持分50%をエムジーリース株式会社(以下、「エムジーリース」)に譲渡したことを発表した。

(2020年3月31日時点の株主構成 出典:株式会社INCJ)

 INCJはアグアス・ヌエバス社に出資するコンソーシアムの構成会社「アイ・エヌ・シー・ジェイ水1号株式会社」および「アイ・エヌ・シー・ジェイ水2号株式会社」を保有していたが、これらの全株式をエムジーリースに譲渡した。譲渡後のアグアス・ヌエバス社の出資比率は丸紅グループが50%、エムジーリースが50%となる。

 アグアス・ヌエバス社(本社:チリ・サンティアゴ首都州)はチリ第3位の水道事業会社だ。チリ国内の上下水道コンセッション事業運営や鉱山事業向けの上水供給を行っており、上下水道のフルサービス(*)を提供している。給水人口は約120万人。傘下に「Aguas del Altiplano S.A.」、「Aguas Araucania S.A.」、「Aguas Magallanes S.A.」、「Aguas Chañar S.A.」の4つの上下水道会社も保有している。

(*)上水供給・下水処理、上下水道網の整備・維持、検針・料金徴収等

 アグアス・ヌエバス社はスペインの商業銀行サンタンデール社が保有していたが、競争入札を経て2010年に丸紅株式会社(以下、「丸紅」)とINCJのコンソーシアムが買収している。

 エムジーリースは丸紅とみずほリース株式会社が折半出資している総合リース会社だ。インフラ関連分野を注力分野に掲げており、2019年度から新たにスタートした中期経営計画の基盤となる事業投資案件と位置づけている。

*アイキャッチ Photo by Juan Pablo Ahumada on Unsplash

【情報ソース】
チリ水道会社(Aguas Nuevas S.A.)の持分取得に関するお知らせ(*PDFファイルが開きます、635KB)、2020年4月14日、エムジーリース株式会社
チリ水道会社(Aguas Nuevas):チリの水道会社Aguas Nuevas S.A.(アグアス・ヌエバス)の株式譲渡について、2020年04月14日、株式会社INCJ

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