【開発】丸紅など、秋田港・能代港で洋上風力発電プロジェクトが始動/総事業費約1,000億円

2020.02.05 事業参画・売買レポート


  2020年2月3日、丸紅株式会社(以下、「丸紅」)は2016年4月に設立した特別目的会社「秋田洋上風力発電株式会社」(以下、「AOW」)を通じて、秋田県秋田港及び能代港における大型洋上風力発電プロジェクトの実施決定を発表した。商業ベースでの大型洋上風力発電事業は国内初。

(所在地地図 出典:丸紅株式会社)

 当該プロジェクトは秋田及び能代両港の港湾区域で着床式の洋上風力発電所を建設・運営を行うものである。秋田県が県内の再生可能エネルギー導入の拡大や産業振興を目的に、秋田港および能代港において洋上風力発電事業者の公募を行い、2015年2月5日に丸紅が事業者として選定されたものだ。

 発電容量は約140MW(秋田港:約55MW、能代港:約84MW)。総事業費は約1,000億円。完工後は20年間に亘り、再生可能エネルギー固定価格取引制度に基づいて東北電力株式会社に売電する。操業中は能代港を拠点として保守・運転を行う方針。商業運転開始は2022年中を予定しており、今月中に陸上送変電部分から工事に着工する。

 AOWには丸紅のほかに、株式会社大林組、東北自然エネルギー株式会社、コスモエコパワー株式会社、関西電力株式会社、中部電力株式会社、株式会社秋田銀行、大森建設株式会社、株式会社沢木組、協和石油株式会社、株式会社加藤建設、株式会社寒風、三共株式会社の12社が出資しており、プロジェクトの共同事業実施者として参加する。

 事業への融資は国内外の金融機関による協調融資で組成されるプロジェクトファイナンスである。株式会社三菱UFJ銀行、株式会社みずほ銀行、株式会社三井住友銀行が共同主幹事行となっている。

*アイキャッチ 出典:丸紅株式会社

【情報ソース】
秋田県秋田港及び能代港における洋上風力発電プロジェクトの実施、及び融資契約の締結について(*PDFファイルが開きます、307KB)、2020年2月3日、丸紅株式会社

【関連記事】
【ファンド】丸紅・みずほ銀行・みずほ信託銀行、国内上場インフラファンドの組成に着手
【技術】大林組、洋上風力発電における2つの構造形式(着床式・浮体式)で建設技術を確立
【稼働】JERA、台湾の洋上風力発電所「フォルモサ1」が商業運転開始/第1+2フェーズの総発電容量128MW

, , , , , , , , ,


デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
ISS-アイ・エス・エス

月別アーカイブ