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【開発】三菱日立パワーシステムズ、ブラジル・リオデジャネイロ州で天然ガス焚き火力発電所を建設/発電出力56万5千kW

2020.01.11 事業参画・売買レポート


 2019年12月24日、三菱日立パワーシステムズ株式会社(以下、「MHPS」)はブラジルの投資会社パトリア・インベスティメントス(Pátria Investimentos、以下「パトリア」)、シェルグループと3社でブラジルのリオデジャネイロ州マカエ市(Macaé)で天然ガス焚き火力発電所を建設することに合意したことを発表した。同時にブラジル国立経済社会開発銀行(BNDES:Banco Nacional de Desenvolvimento Econômico e Social)との融資契約締結も発表した。BNDESからの融資額は24年間で20億レアル、日本円に換算して約536億円になる。(1レアル=26.8円で換算)

 当該事業はリオデジャネイロ州マカエ市で天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)方式のマリムアズール(Marlim Azul)発電所を建設し、操業するものである。稼働後は2017年にブラジル国家電力庁(”ANEEL”:Agência Nacional de Energia Elétrica)の電力オークションで獲得した売電契約に基づいて電力供給を行う。商業運転開始は2023年1月の予定。

 発電出力は56万5千kW、燃料にはブラジル沖合の海底プレソルト(岩塩層下)層から原油を採掘する際に付随して産出する天然ガスを利用する。MHPSは最新鋭のM501JAC形ガスタービン1基を中核に、蒸気タービン1基、発電機1基、排熱回収ボイラー等を供給する。JAC形ガスタービンはタービン入口温度を高めることで高効率化が実現されたもので、加えて最新の空気冷却燃焼器を採用し、起動時間を短縮するなど運用性の改善が施されている。運転開始後は火力発電設備の運転を最適化するデジタルソリューションサービス「MHPS-TOMONI」による支援も行う方針。

(J型ガスタービン 出典:三菱日立パワーシステムズ株式会社)

 事業を遂行するのはMHPS、パトリア、シェルグループの3社で設立した特別目的会社(以下、「SPC」)。SPCへの出資比率はパトリアが50.1%、シェルが29.9%、MHPSが20%。

*アイキャッチ 出典:三菱日立パワーシステムズ株式会社

【情報ソース】
ブラジルで天然ガス焚き56.5万kW級GTCC発電所を建設 パトリア、シェル、MHPの3社出資SPCにブラジル国立経済社会開発銀行が融資決定、2019年12月24日、三菱日立パワーシステムズ株式会社

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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