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【戦略】三菱重工、米国で風車20基(80MW)取得後に高効率・高出力改修/最新技術で性能・稼働率が大幅向上、事業アプローチモデルに

2019.11.03 トピック


 2019年10月29日、三菱重工業株式会社(以下、「三菱重工」)は同社グループがテキサス州で運営する風力発電設備によって、米国における全事業活動の電力消費量に相当する電力量を発電できたことを発表した。

(White Deer Wind Farm 出典:三菱重工業株式会社)

 当該風力発電設備はテキサス州北西部のオクラホマ・ニューメキシコ両州に挟まれた突出部(Texas panhandle)に位置する『White Deer Wind Farm』である。三菱重工製の1,000kW級風車80基(MWT-1000×77、MWT-1000A×3)が使用された風力発電施設で、2001年12月に商業運転を開始している。

 2018年10月に、当該風力発電設備の運営会社を三菱重工100%出資の北米拠点法人Mitsubishi Heavy Industries America,Inc.(MHIA)が買収した。買収当時は補修・改修が可能な70基のうち24基が運転停止状態であったが、三菱重工グループのDiamonond WTG Engineering & Services,Inc.とともに、最新技術による改修を行い、風力発電設備の高効率・高出力化に成功した。

 具体的には、三菱重工の三次元数値流体解析によって最適設計した翼性能改善装置(ボルテックスジェネレータ)や制御ソフトの更新による出力や方向制御精度の向上、電気回路のノイズ耐性向上、計画的な保守工事による再稼働数増などを併せて行い、性能・稼働率・信頼性の全般的な向上を図った。結果、買収後わずか1年間で2018年度の米国における三菱重工グループの電力消費量に相当する電力量を発電できるまでに至った。

 三菱重工グループは事業アプローチモデルにもなりうる今回の取組を成功事例として、ものづくりを通じたサステナビリティ追求に注力する方針だ。

*アイキャッチ 出典:三菱重工業株式会社

【情報ソース】
全米における事業活動で消費する電力相当を再生可能エネルギーで発電 グリーン電力活用推進の第一歩 自社所有のWhite Deer Wind Farm(テキサス州)により、2019年10月29日、三菱重工業株式会社

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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