【開発】イーレックス、カンボジア・ポーサット州の水力発電事業に参画/総事業費231百万米ドル

2019.11.02 事業参画・売買レポート


 2019年10月23日、イーレックス株式会社(以下、「イーレックス」)はカンボジア王国で計画されている水力発電プロジェクト「The Stung Pursat #1 Hydroelectric project」に参画することを発表した。

(完成予想図 出典:イーレックス株式会社)

 当該事業はカンボジアのポーサット州で計画されている出力80MW規模(20MW×4Units)の水力発電所を新設・操業するものである。年間の総発電電力量は369GWhとしている。売電契約先はカンボジア電力公社。7.9¢の固定売電価格で35年に亘って売電を行う。売電価格は369GWh/年をベースケースとして5年ごとに見直す計画。運転開始は2023年02月に予定している。

 水力発電所のダム面積は85㎢、貯水量は12億㎥を想定している。最大水深は180m、有効落差148mを確保する。ダムはロックフィルダムとする考えで表層はコンクリートで遮水する計画。

 イーレックスは当該事業の事業権をカンボジア政府から受けているSPHP-Singapore社に、Asia Energy Power Co.Ltd.(本社:カンボジア)及びISDN Energy Pte Ltd.(本社:シンガポール)とともに出資参画する。イーレックスは23.5百万米ドル出資し、出資比率は34%。

(出資者構成・事業スキーム図 出典:イーレックス株式会社)

 当該事業の総事業費は約231百万米ドル。資金調達案として、借入金と出資金の比率を7:3とする考えがあり、開発費のうち162百万米ドルを金融機関等からの借入によって資金調達する方針だ。

*アイキャッチ Photo by Hok Heangchay on Unsplash

【情報ソース】462
カンボジア王国における水力発電事業への出資参画について -当社における海外水力発電事業の第1号案件-(*PDFファイルが開きます、462KB)、2019年10月23日、イーレックス株式会社

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