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【PFI】国土交通省中国地方整備局、全国初の電線共同溝PFI事業者にNTTインフラネットグループを選定/PFI手法採用で、コスト縮減や円滑な事業調整など可能に

2018.01.30 PFI


 2018年01月25日、国土交通省中国地方整備局は「安来地区電線共同溝PFI事業」において、エヌ・ティ・ティ・インフラネット株式会社(以下、「NTTインフラネット」)が代表企業を務めるグループを事業者に選定したことを発表した。電線共同溝の整備をPFI方式で実施するのは全国初。

安来市役所

 

 当該事業は島根県安来市を走る一般国道9号の上り約1.0kmの区間(安来町~飯島町地内)を対象に、BTO方式で電線共同溝(管路部・特殊部・横断部)、歩道、道路付属物の設計・工事及び電線共同溝の維持管理を実施するものだ。民間事業者への支払いははサービス購入型で行われる。事業期間は平成30年3月頃~平成44年(2032年)3月31日までの約14年間。

 事業者選定は大林道路グループ、大軌建設グループ、NTTインフラネットグループの3グループによる一般競争入札で行われ、提案内容と入札価格を総合的に評価する総合評価落札方式が採用された。入札の結果、評価値58.956、入札価格13億1,876万2328円の内容でNTTインフラネットグループが選定された。得点内訳や審査講評、入札結果に関する詳細資料は後日中国地方整備局HPなどで公表される予定となっている。

 平成28年12月「無電柱化の推進に関する法律」が成立するなど、無電柱化事業の推進が図られる中、「整備コストが高い」、「電力・通信業者などとの調整が困難」、「無電柱化の事業を理解した職員がいない」など課題が山積していた。今回のPFI手法を採用した共同溝整備事業は、民間の資金や技術・ノウハウを活用することでこれらの課題解決を試みた形だ。

 PFI手法を採用し包括複数年での事業契約としたことで、契約手続き回数の削減や割賦払いによる予算の平準化が可能となった。また、民間の資金や技術・ノウハウを活用することでコスト縮減効果や事業調整力も得られる。
  国土交通省では今回の安来市での実績を踏まえ、PFI手法による電線共同溝事業の更なる拡大を図っていくこととしている。

(出典:国土交通省中国地方整備局 ※市区町村長の会において、H28.2にアンケート調査を実施。252団体中の189団体から回答(回答率75%))

①コストが高い ⇒ 民間資金や技術・ノウハウを活用で、コスト縮減や予算の平準化(割賦払い)が可能
②電力会社や通信会社などとの調整が困難である ⇒ 管路整備に精通した民間事業者が関係者を調整・事業推進
③無電柱化の事業を理解した職員がいない ⇒ 設計・施工や事業調整、完成後の維持管理まで事業者が包括的に実施

*アイキャッチ Photo by Olu Eletu on Unsplash

【情報ソース】
【全国初】PFI手法による電線共同溝の整備 「安来地区電線共同溝PFI事業」の民間事業者を選定しました。(*PDFファイルが開きます、1,361KB)、2018年01月25日、国土交通省中国地方整備局

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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