【PPP】OGCTSと神鋼環境ソリューション、兵庫県内で2つの消化ガス発電事業が始動／神戸市は事業収入8億6千万円見込む

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　2017年8月29日、大阪ガス株式会社の100%子会社である株式会社OGCTS（以下、「OGCTS」）は株式会社神鋼環境ソリューション（以下、「神鋼環境ソリューション」）と共に、兵庫県神戸市と高砂市にある2つの下水処理場で計画している「消化ガス発電事業」に関する基本協定の締結を発表した。今後、2017年9月を目途に、神戸市、高砂市と発電事業契約を締結し、2018年4月から発電事業を開始させる計画だ。

（玉津処理場　出典：神戸市）

　当該事業は下水処理場で実施する消化ガス発電事業である。民間事業者（OGSTSと神鋼環境ソリューション）が発電設備を建設し、固定価格取引制度を活用し、20年に亘り発電事業を運営する。いわゆる民設民営方式と呼ばれる方式だ。これにより、自治体は新たに消化ガス購入費と土地賃借料を民間事業者から得ることになり、民間事業者は発電事業を通じて売電収入を得ることができる。神戸市では玉津処理場での収入として約8億6,000万円を見込んでいる。

（出典：株式会社OGCTS）

　発電事業を実施する2つの施設は神戸市が管理する『神戸市玉津処理場（以下、「玉津処理場」）』と高砂市が管理する『高砂市伊保浄化センター（以下、「伊保浄化センター」）』だ。25kW規模の消化ガスエンジン発電機を、玉津処理場に18台（発電容量：450kW）、伊保浄化センターに3台（発電容量：75kW）導入し、発電する。

　下水処理の過程で発生する消化ガスを燃料として発電する。 発電時に発生する排熱を消化槽の加温に利用し、発電効率を引き上げる「コージェネレーション」も構築されている。両施設での年間発電量は約354万kWhと想定されており、一般家庭に換算すると約1,030世帯相当になる。

　事業開始に向けて、今後「再生可能エネルギー固定価格買取制度」による事業認定を取得し、電力会社との接続契約を行う必要がある。固定価格買取制度に基づく売電価格は39円+税/kWh（調達期間20年）。

神戸市玉津処理場消化ガス発電事業の概要　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　     

高砂市伊保浄化センター消化ガス発電事業の概要　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　     

　神戸市では消化ガスを高度精製した「こうべバイオガス」の有効活用にこれまで取り組んできている。今回の玉津処理場での消化ガス発電事業が実施されることで、汚泥処理を行っている神戸市内の全処理場で「こうべバイオガス」の利活用が行われたこととなる。全国初。

（「こうべバイオガス」利活用例　出典：神戸市）

*アイキャッチ　出典：株式会社OGCTS

【情報ソース】
・神戸市玉津処理場、高砂市伊保浄化センターにおける消化ガス発電事業の基本協定締結について、2017年8月29日、株式会社OGCTS
・神戸市玉津処理場消化ガス発電事業の基本協定締結について、2017年7月4日、株式会社神鋼環境ソリューション
・高砂市伊保浄化センター消化ガス発電事業の基本協定締結について、2017年8月29日、株式会社神鋼環境ソリューション
・市内”全”処理場で「こうべバイオガス」の有効活用に取り組みます！、2017年4月13日、神戸市

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