【参画】関西電力、福島県いわき市のバイオマス発電事業に出資/定格出力112MW、2022年4月稼働予定

2019.04.05 事業参画・売買レポート


 2019年03月28日、関西電力株式会社(以下、「関西電力」)は福島県いわき市で「エイブルエナジー合同会社」(以下、「エイブルエナジー」)が行うバイオマス発電事業へ出資参画することを発表した。

 当該バイオマス発電事業は福島県いわき市の好間工業団地内にバイオマス発電所を建設し、その運営を行うものである。予定通りに進めば、2020年01月に着工し、2022年04月に営業運転開始となる計画だ。

  発電設備には住友重機械工業株式会社製の循環流動層(CFB)ボイラを採用した再熱方式(*)のバイオマス専焼発電設備を導入する。使用する燃料は海外バイオマス燃料(木質ペレット)だ。計画されている定格出力は112MW、年間発電量は約7億7,000万kWhを見込んでいる。

(*)住友重機械工業株式会社のリリース記事より引用
  再熱方式:蒸気タービンにて膨張した蒸気を再度ボイラヘ送り、再加熱後に再び蒸気タービンへと送り込むことで高効率発電を可能とする技術。 

 当該事業を進める事業会社がエイブルエナジーである。事業会社へは株式会社エイブル(45%)、関西電力(50%)、株式会社九電工(5%)が出資している(*カッコ内の数字は出資比率)。

 関西電力は「低炭素」のリーディングカンパニーを目指しており、2030年代に国内外で再生可能エネルギー電源の設備容量600万kWを目標に掲げ、現在200万kW以上の新規開発に取り組んでいる。これまでのバイオマス発電への取組みは出力に換算して25.67万kW、案件数では5件。朝来バイオマス発電所(5,600kW、稼働済み)、熊本県南関町竹バイオマス熱電併給事業(91kW、2019年6月稼働予定)、福岡県苅田町バイオマス発電事業(75,000kW、2021年10月稼働予定)、福島県いわき市バイオマス発電事業(56,000kW、2022年04月稼働予定)、相生2号機バイオマス発電事業(120,000kW、2023年01月稼働予定)。(*出力数は定格出力のうち、出資比率に応じた数値)

【情報ソース】
福島県いわき市におけるバイオマス発電事業への参画について、2019年03月28日、関西電力株式会社
112MWバイオマス専焼発電設備を受注、2019年03月28日、住友重機械工業株式会社

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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