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【円借款】日立製作所・アンサルドSTS社・三菱商事、パナマメトロ3号線にモノレールシステム採用/跨座式モノレール168車両を納入

2018.09.10 インフラ融資


 2018年08月31日、株式会社日立製作所(以下、「日立製作所」)と三菱商事株式会社(以下、「三菱商事」)は両社に日立製作所の鉄道システム事業を行っているアンサルドSTS社を含めた3社で構成する企業グループが、パナマメトロ3号線事業(以下、「当該事業」)においてモノレールシステムを納入するグループに選定されたことを発表した。このほど、発注者であるパナマメトロ公社との間で納入に関する基本合意書を締結した。

 パナマ政府は2009年に都市交通問題解決のために、4路線からなる都市交通網計画を策定した。当該事業はその一つを構成するものであり、パナマ運河西側地域と首都パナマ市を結ぶモノレール路線を整備する「パナマメトロ3号線事業」だ。開発の第一段階(Phase 1)として、1号線の起点駅でもあるアルブルック駅を東端の基点駅にして西方向に伸び、シウダ・デル・フトゥーロ駅までの約26.7kmを結ぶ。なお、シウダ・デル・フトゥーロ駅以西は開発の第二段階(Phase 2)として延伸が計画されている。
 途中パナマ運河を渡河する形になるが、モノレールの建設に合わせて新たにモノレール軌道と自動車専用道路(上下6車線)からなる橋梁「第4運河橋」が建設される予定。

(パナマメトロ3号線計画図 出典:株式会社日立製作所)

 

 当該事業において、日立製作所は跨座型モノレール車両を168車両(28編成)、アンサルドSTS社は信号・通信・変電システム、三菱商事は商務関連を担当する。今後、土木を含む案件全体を取り纏める主契約者が決まり次第、主契約者とサブコントラクター契約を締結する予定だ。

 また、当該事業は295億7,500万円を限度とする円借款が国際協力機構(JICA)から供与されている。大量輸送システムの開発を資金面からサポートすることで、都市部の交通機能の改善や二酸化炭素排出削減を図り、パナマの持続可能な経済成長につなげたい考えだ。貸付資金は土木工事(高架・駅舎・車両基地等)やモノレールシステムの調達等に充当される。

*アイキャッチ 出展:株式会社日立製作所

【情報ソース】
日立と三菱商事がパナマメトロ公社とモノレールシステム納入に関する基本合意書を締結、2018年08月31日、株式会社日立製作所(三菱商事株式会社との共同リリース)
パナマ向け円借款契約の調印:中米地域初のモノレール整備事業を支援、2016年04月21日、独立行政法人国際協力機構

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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